自動車整備士は国家資格です!
法律に基づく規則により、自動車を整備する人の整備技術の向上を目指した資格。
自動車の整備に携わる仕事をする時に必要となってくる国家資格です。
自動車には様々な法律が関係してきます。この中で自動車整備士が関係するものが「道路運送車両法」。
この法律は、「道路運送車両に関し、所有権についての公証を行い、並びに安全性の確保及び公害の防止その他環境の保全並びに整備についての技術向上を図り、あわせて自動車の整備事業の健全は発達に資することにより、公共の福祉を増進することを目的とする」とあります。
この法律の中で、国家資格としての自動車整備士技能検定が実施されています。
この検定は、単に技術向上のための試験にとどまることなく、同法の種々の資格要件と密接に結びついています。
その一例を簡単に解釈すると、「自動車の整備工場には一定数以上の技能検定に合格したものがいなければならない」ということになります。
したがって、自動車整備業界等に就職を希望する場合、この「自動車整備士」という資格を持っていることが求められています。
自動車整備士の種類
技能レベルに応じて一級、二級、三級、特殊に分類されます。
そして、それぞれに種類があり、実は14種類の自動車整備士の資格があります。
現場で求められるのは二級以上が一般的です。
高度化する自動車、多様化する自動車社会に対応するため、「一級自動車整備士」が注目されています。
一級自動車整備士
二級自動車整備士より高度な自動車の整備ができること
- 一級大型自動車整備士
- 一級小型自動車整備士
- 一級二輪自動車整備士
※一級大型及び一級二輪については今のところ試験が行われていません
二級自動車整備士
自動車の一般的な整備ができること
- 二級ガソリン自動車整備士
- 二級ジーゼル自動車整備士
- 二級自動車シャシ整備士
- 二級二輪自動車整備士
三級自動車整備士
自動車各装置の基本的な整備ができること
- 三級自動車シャシ整備士
- 三級自動車ガソリン・エンジン整備士
- 三級自動車ジーゼル・エンジン整備士
- 三級二輪自動車整備士
特種整備士
各々の分野について専門的な知識・技能を有すること
- 自動車タイヤ整備士
- 自動車電気装置整備士
- 自動車車体整備士
一級自動車整備士が求められる理由
一般的には、「二級ガソリン自動車整備士」と「二級ジーゼル自動車整備士」の二つの資格が求められているのが現状です。
しかし、時代の変化とともに、「一級小型自動車整備士」が注目されています。
ここで、「一級」が注目されている理由について説明します。
上記の各整備士の種類を分かりやすく説明すると、特殊整備士は、部門別の資格、三級も自動車のエンジン、シャシといったやはり部門別の資格、二級は、ガソリン・エンジンを搭載した自動車全体、ジーゼル・エンジンを搭載した自動車全体といった意味合いになります。
(二輪整備士は3級2級とも二輪車全体が対象。二級自動車シャシ整備士は自動車のシャシ部門)
ここで問題となるのは、昨今のHVやEVといった原動機にモータを搭載した車両や、ガソリンやジーゼル(軽油)以外の燃料を使用するクルマです。二級までは原動機(エンジン)による資格の区別がありますが、一級についてはエンジン種別の違いによる区別はありません。
技術革新により様々な最先端自動車が登場しています。これらの高度化された自動車へ対応するために一級自動車整備士が求められているのです。